【まくのうちコミュニケーション@茅ヶ崎香川】~vol.2藤澤努さん(花政)から始まる場合~
「私は、地位やその組織ゆえに、日常業務において、組織全体の活動や業績に対して、重要な影響をもつ意思決定を行う経営管理者や専門家などの知識労働者をエグゼクティブと名づけた」(「経営者の条件」)
茅ヶ崎市内で事業を行う社長や店長、店主や先生、リーダー、キャプテン、所長など名称は様々ですが
様々な業界の「茅ヶ崎のエグゼクティブ」を紹介していきます。
今週は、藤澤努(花政)さんです。
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藤澤努(ふじさわつとむ)さん。JR相模線香川駅前に展開する商店街の中の生花店「花政」(はなまさ)を経営する有限会社花政の代表取締役です。
JR相模線香川駅に降り立ち、花政さんに向かいます。目に入ったのは、今にも喋り出しそうな動物のオブジェ達。
それぞれ様々なポーズをとっていて、口元からセリフの当て書きをしたらとても面白そうです。
「この辺りはお年寄りの方が多い地域です。お年寄りはペットを飼おうと思ってもなかなか難しい。そんな方のために扱っています。」
店内には香川小学校の小学生による花政さんへのメッセージがたくさん。
お店の見学に来られるのだとか。「花の等級や種類を教えてくれてありがとうございます」。
等級によって花はどう違うのか。藤澤さんのお母さま、お姉さまも加わり、詳しく教えてくださいました。秀・優、といった区別の仕方や、2L.Mといったサイズでの分け方など。
お値段も等級により違いますし、花の持ちも等級によって全く異なるのだとか。花政さんで扱っている花はお客様からも「持ちが良い」と評判だそうです。
日本の伝統を日常から支える
そんな中、近くの解体工事会社の方が「榊をください」とお店にやって来ました。
ちょうどこの日は7月1日。
花政さんでは、毎月1日と15日に合わせて、市内の各所に榊の配達も行っているのだそうです。建築系の会社さんでは榊をお供えする方が多いそうですが、一般家庭では榊を神棚に飾る所は少なくなりました。花屋さんで売っているものなのですね。配達してくださるのはとても助かると感じました。
昔の花屋さんは、榊をつくること、仏花をつくること、葬儀の祭壇をつくることなど、冠婚葬祭の花をつくることができて一人前と言われたそうです。
榊は、しば榊という枝から、一本一本小さな枝を切り、組みながら形を整え作成していくのだとか。お母さまの手元であっという間に榊が完成しました。
こうした日本の伝統的な場面に技術や花の装飾で関われることは、日本的な世界観を表す花の生け込みには欠かせない基礎的な力なのだと感じます。
生産者から花屋へ
花政さんは香川駅前で40年以上続く花屋さんですが、先代の社長はスイトピー農家のご長男だったそうで、昔は生産者と花屋を兼業でされていたそうです。時代は松田聖子さんの「赤いスイトピー」。藤澤さんのお祖父様がつくるスイトピーは農林大臣賞を何年も受賞するほどの見事な出来栄えもあり、とても有名だったそうです。
そんな歴史を経て、現社長の藤澤努さんですが、最初は花屋を継ぐつもりはなかったのだとか。トリマーを目指そうかと思っていた高校3年のとき、花屋の長男なので花の学校は出ておこうと決めたところ、お父様が亡くなられたのだそうです。
「お店の後は任せた」お父様の言葉を受けて、専門学校卒業後、横浜にある花屋さんで3年間修業した後、花政に戻って来られたそうです。それからはや10年。
先代の作品を近くで見ることは無かったそうですが、今、藤澤さんが作成するアレンジメントなどは、亡くなられた先代にとてもよく似ているのだとか。受け継がれていくDNAがそこにあるのかもしれません。
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今週は茅ヶ崎の北側地域、香川の生花店「花政」の藤澤さんを紹介していきます。お届けしたいことがたくさんありますので、ぜひ、最後まで御覧くださいね!
明日は、藤澤さんがおススメする茅ヶ崎のお昼におススメする食事処をご紹介します。