【まくのうちコミュニケーション@鉄砲道】茅ヶ崎の事業主として~高久秀明さん(CHELSEA HAIR)の場合~
「新しいもの、改善したものは、すべて小規模にテストする必要がある。」(明日を支配するもの)」
「成果をあげるために秘訣を一つだけあげるとすれば、それは集中である。」(経営者の条件)
高久さんと聖子さんによる夫婦で経営するサロン、お二人のお子さんを育てながらの仕事は大変な時もあったそうですが、チェルシーヘアーさんには、時々、「子ども店長」が出勤する日があるのだとか。高久さんの長男君が美容室の仕事を手伝うのです。
キッカケは、やんちゃな長男君に対して、「ゲームで遊んでばかりいないでお手伝いしなさい」という想いの、父親としての接し方だったそうです。
聖子さんはお子さんが赤ちゃんだった頃は、おんぶをしながらお店に立つこともあったそうで、そういった時は、お客さんが聖子さんの代わりに赤ちゃんを抱っこしたり、ミルクをあげる時もあったそうです。その頃から、チェルシーヘアーさんの「子どもの居る美容室」というスタイルが始まったと言います。
「小さな子どもが居ると敬遠されるお客様もいらっしゃると思います。それぞれ人の好みがありますので。」
「ですが、自分達の生活スタイルと仕事を両立できないと、店を2人で運営していくことが難しいと感じていました。なので、試しに、『今日は子ども店長が居ます』というように発信をしてみることにしました。すると、子どもがいる美容室ということで、選んで来てくださるような方が現れました。赤ちゃんを抱っこしたいから、とやって来てくれる方もいらっしゃいます。」
「お客様の中には、自分達の代わりに、うちの子どもを遊びに連れて行ってくださる方もいらっしゃいます。とても感謝しています。」高久さんは言います。サロンを「子どもが居る店」として小さくテストをしながら確立していったことで、お客さんとの信頼関係が生まれ、関係性も深まっていくのだと感じます。
大切なことは、「自分達のできることを、できるカタチで行っていく」こと。
それを通して、お客さんに満足していただくこと。
お客さんと価値観や認識を共有できることがとても大切であると感じます。
お子さんとの時間を大切にするために、日曜日のお休みも採用されたそうです。
「2人でサロンをやりながら、自分は仕事の終わった夜には地域活動も行っているので、カットを担当できる時間帯に制約も生まれてしまいます。ロングヘアーの方はお一人当たりの時間も長くかかります。夕方遅い時間に『今から切れますか?』とお願いをされても、自分の時間に間に合わないことがあります。それだと、その時、髪を切りたいと思ってくださるお客さんの希望に応えることができません。そういったことが、夕方遅い時間帯だけでなく、予約のお客さんの開いた時間でも同じことです。折角切りたいと思ってくださるのに、希望に応えられないのは、こちらとしても心苦しく感じます。そこで、元から自分がショートカットを得意としていることもあるのですが、限られた時間の中で、お客様にシッカリ満足していただきたい、と考えたら、自分はショートカットを主に担当させていただこうと思うようになりました。自分のできる時間で、得意なことでシッカリお客さんに喜んでもらいたいと思って、今は取り組んでいます。」
自分はショートカットに集中していく。その決断は勇気が要ったことかもしれません。ですが、そのおかげで、高久さんは、自由を手に入れたのだと思います。
自分の時間を、どうやって使って、誰に、どのように喜んでもらうか。
自分が仕事を通じて得たい価値観は何か。
それらを明確にすることの大切さを高久さんから教えていただきました。
高久さん、ありがとうございました!